金融リテラシー 教育 講師 セカンドライフ 老人ホーム FP ファイナンシャルプランナー 新宿
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FPいわかみ

お役立ちコラム

「ねんきん定期便」フル活用

(2)厚生年金の受給額を計算

(その2)は「老齢厚生年金の受給額を計算」です。

 

老齢厚生年金の計算では、「平成15年3月以前と4月以降」がポイントとなります。具体的にみましょう。

老齢厚生年金の計算ですが、基本は次の通りです。

標準報酬月額の平均x(一定乗数/1,000)x厚生年金加入月数

 

標準報酬月額は、毎月の給与総額(基本給、役職手当、残業手当、通勤手当、家族手当などの総額、賞与は含めない)を、標準報酬月額表によって31に区分された標準報酬月額に分類したものです。

 

最も少ない1級で88,000円(給与総額が0円~92,999円)、最も多い31級で620,000円(給与総額605,000円以上)。

 

35歳または45歳の時に、封書で送られてきた「ねんきん定期便」に、これまでの標準報酬月額が全て記載されていますので確認してみてください。

 

一定乗数ですが、ここで「平成15年3月以前と4月以降」がポイントになります。平成15年3月以前については「7.125」を使い、4月以降については「5.481」を使います。つまり、老齢厚生年金の計算式は正確には、次の通りとなります。

 

① H15/3以前の標準報酬月額平均x(7.125/1,000)xH15/3以前の加入月数

② H15/4以降の標準報酬月額平均x(5.481/1,000)xH15/4以降の加入月数

老齢厚生年金の金額=①+②

平成15年3月以前は毎月の給与だけに保険料がかかっていましたが、4月以降は給与に加えて賞与にも保険料がかかる総報酬制が導入されました。このため、乗数が変更になったのです。

 

賞与についても、標準賞与額を決めます。支給された賞与金額の千円未満を切り捨てた金額が標準賞与額ですが、150万円が上限なので、150万円以上の賞与が支給された場合は、標準賞与額は一律150万円となります。

 

つまり、平成15年4月以降については、標準報酬月額に標準賞与額も加えた上で、加入期間中の平均月額を使って計算する必要があります。

 

②の修正:

(H15/4以降の毎月の標準報酬月額合計+標準賞与額の合計)x(5.481/1,000)x(H15/4以降の加入月数)

 

老齢厚生年金の金額=①+②修正

 35歳又は45歳の時に封書で定期便を受け取っている人は、平成15年3月以前は標準賞与は全部ブランクになっていますが、H15年4月以降は標準賞与が記載されていることを確認してみてください。

 

平成15年4月以降については、記載されている毎月の標準報酬月額と、賞与支給月に記載されている標準賞与額を全部合計した上で、平成15年4月以降の加入期間月数で割ったものが掛け算のベースとなると考えてください。